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「生きた英語」を学ぶ「英語村」

実践的な英語力、学校教育では無理?

小中高生が英語だけで外国人と交流する「英語村」の事業や施設が各地に広がり始めました。

日本語禁止の環境で「生きた英語」に触れて、学習意欲を高めるのが狙いです。

大阪府寝屋川市は2014年5月、教職員研修用の教育研修センターを改装して「英語村」事業を始めました。2014年度は、全市立小24校の5年生約2千人が利用したそうです。講師はアメリカ、イギリス、オーストラリア、カナダ出身の6人。歌やゲームで緊張を和らげた後、英語での自己紹介、レストランでの注文の仕方などを5時間かけて学び、昼食中も「What is this?」「Rice ball !」と楽しそうな英語が聞こえてきました。

 

徳島県は、2014年度から高校生がアメリカの大学生らと1週間の共同生活を送る「Tokushima英語村」を開始しました。

岐阜市は、今年度から小中学生を対象に6日間の「イングリッシュ・キャンプ」を開催します。

横浜市は、2009年から小学生が英語で買い物をなどに挑戦する「横浜英語村」を続けています。

 

中でも大掛かりなのが、東京都が3年後の2018年度オープンを目指す「東京グローバル・スクエア」(仮称)です。飲食店や銀行、病院などのセットで海外生活を疑似体験する施設などを検討中で、年内にも計画をまとめる予定です。

 

先の大阪府寝屋川市「英語村」センター長は「英語村では外国人とふれあう時間がたっぷりある。学校で学んだ英語が通じた喜びを感じてほしい。」とし、2014年度にこの施設を体験した児童の9割が「英語が好きになった」と回答したそうです。

 

 

例えば、職業体験型テーマパーク「キッザニア」は、アクティビティの最初から最後までを英語で行う特別プログラム(EAP)を用意していますが、このように民間が異文化体験を行う施設は日本にも以前からありました。

それが、都道府県、市町村レベルで活発に事業を始めた背景は、やはりグローバル化への対応、そして学校での英語教育が実践的な英語力の育成につながっていないことへの危機感からです。

 

大学入試では「話す・聞く・読む・書く」の4技能を問う傾向が強まっていますが、文部科学省が昨年行った調査では、平均的な高校3年生の英語力は実用英語技能検定(英検)に換算すると中卒程度に当たる3級以下と判定されたのです。

 

また、高校の英語の授業は、2013年度から「英語での指導が基本」とされていますが、文部科学省が昨年発表した調査では、高校1年生に英語を教える教員1万人のうち「授業中の発言をおおむね英語で行っている」と回答したのは15%にとどまっていました。

 

このように、まだ日本の英語教育現場では、教員の指導力、生徒が自分の考えを表現したり会話をする機会などが圧倒的に不足していることがわかります。

 

「英語村」の普及よりも、授業内容の改善。

こちらが最優先だと思うのは、私だけではない気がします。