英語教育はスーパーグローバルハイスクールに望みを託す?!

衝撃!高3英語力「中卒程度」

 

想像通りの、残念でガッカリな調査結果です。

3/19付けの日経新聞夕刊に、日本の早期英語教育の現状が明確化された記事が掲載されました。

文部科学省は17日、高校3年生を対象に初めて実施した英語力調査の結果を公表しました。

民間の資格検定試験と同様に「読む・聞く・書く・話す」という英語の4技能について調べたところ、平均的な生徒の英語力は、英検に換算して中学校卒業程度の3級以下、と判定されたのです。

調査は昨年7 ~9月、無作為に抽出した全国の国公立約480校の約7万人を対象に実施。問題は、満点を取れば英検準1級程度と判定されるレベルに設定。

 

各技能の満点に対する平均点の割合は、以下の通り。「読む」40%、「聞く」37%、「書く」19%、「話す」32%。

 

いずれの平均点も、国際基準規格「CEFR」では6段階で最低の「A1」と判定。A1は「英検」で3~5級、英語能力テスト「TOEIC」で200~380点に相当します。

 

※「CEFR」とは

Common European Framework of Rreference for languages の略称。語学のコミュニケーション能力別のレベルを示す国際基準規格として、欧米で幅広く導入されつつあります。

C1,C2 (Proficient User)

B1,B2 (Independent User)

A1,A2 (Basic User)

 

 

特に苦手とされる2技能では0点の生徒も多く、「書く」分野では自分の意見を英文で表現する問題などが出題され、なんと29%の生徒は無回答で0点。「話す」は音読や試験官との質疑応答などを出題し、13%の生徒は発言がなく0点だったのです。

 

 

文科省は国際社会で活躍するグローバル人材の育成に向け、次期学習指導要項で英語教育を高度化する方針で、高校では英検2級~準1級程度の英語力を身につけることを目標とする見通し。でも現状との差は大きく、達成は容易ではなさそうです。

 

スーパーグローバルハイスクールに望みを託す

文科省が今回初めて英語力調査を行った背景には、昨年度・平成26年度から開始した新事業「スーパーグローバルハイスクール」にあります。

 

※スーパーグローバルハイスクールとは

「急速にグローバル化が進む現状を踏まえて、社会課題への関心と深い教養に加えてコミュニケーション能力、問題解決能力等の国際的素養を身につけ、将来、国際的に活躍できるグローバル・リーダーを高等学校段階から育成する」ことを目的としています。

 

 

学校現場では「使える英語」を身につけるための授業改革が急ピッチで進んでいます。

 

例えば、神奈川県立横浜国際高校(横浜市)は、昨春入学した1年生から、3年間を通して国際的な課題研究に取り組む授業をスタート。1年目は「グローバルビジネス」などのテーマから1つを選び、外国人留学生などから聞き取った内容を英語でリポートにまとめました。

 

文科省は今年度、上記のような英語指導を充実させる高校を後押ししようと、この1校を含む計56校を「スーパーグローバルハイスクール」に指定し、1校当たり約1500万円を支給しました。

 

※平成27年度「スーパーグローバルハイスクール」指定校

北海道 道立 北海道登別明日中等教育学校

北海道 市立 北海道札幌開成高等学校

北海道 私立 札幌聖心女子学院高等学校

青森県 県立 青森県立青森高等学校

宮城県 県立 宮城県仙台二華中学校・高等学校

茨城県 県立 茨城県立土浦第一高等学校

群馬県 県立 群馬県立中央中等教育学校

群馬県 市立 高崎市立高崎経済大学付属高等学校

埼玉県 県立 埼玉県立浦和高等学校

埼玉県 国立 筑波大学付属坂戸高等学校

千葉県 私立 渋谷教育学園幕張高等学校

東京都 私立 渋谷教育学園渋谷高等学校

東京都 私立 早稲田大学高等学校

東京都 私立 佼成学園女子中学高等学校

東京都 私立 順天高等学校

東京都 私立 品川女子学院

東京都 私立 昭和女子大学付属昭和高等学校

東京都 私立 国際基督教大学高等学校

東京都 私立 玉川学園高等・中学部

東京都 国立 御茶の水女子大学付属高等学校

東京都 国立 筑波大学付属高等学校

神奈川 県立 神奈川県立横浜国際高等学校

神奈川 市立 横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校

神奈川 私立 公文国際学園高等部

富山県 県立 富山県立高岡高等学校

石川県 国立 金沢大学人間社会学域学校教育学類付属高等学校

福井県 県立 福井県立高志高等学校

山梨県 県立 山梨県立甲府第一高等学校

長野県 県立 長野県長野高等学校

岐阜県 県立 岐阜県立大垣北高等学校

静岡県 県立 静岡県立三島北高等学校

愛知県 県立 愛知県立旭丘高等学校

愛知県 私立 名城大学付属高等学校

三重県 県立 三重県立四日市高等学校

滋賀県 県立 滋賀県立守山中学・高等学校

京都府 府立 京都府立嵯峨野高等学校

京都府 市立 京都府立堀川高等学校

京都府 私立 立命館宇治中学校・高等学校

京都府 私立 立命館高等学校

大阪府 府立 大阪府立北野高等学校

大阪府 府立 大阪府立三国丘高等学校

大阪府 私立 関西大学高等部

兵庫県 県立 兵庫県立姫路西高等学校

兵庫県 市立 神戸市立葺合高等学校

兵庫県 私立 関西学園高等部

奈良県 県立 奈良県立畝傍高等学校

奈良県 私立 西大和学園中学校高等学校

島根県 県立 島根県立出雲高等学校

岡山県 県立 岡山県立岡山城東高等学校

広島県 私立 広島女学院中学高等学校

山口県 県立 山口県立宇部高等学校

徳島県 県立 徳島県立城東高等学校

愛媛県 県立 愛媛県立松山東高等学校

熊本県 県立 熊本県立済々黌高等学校

大分県 県立 大分県立大分上野丘高等学校

宮崎県 県立 宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校

 

以上56校

 

 

 

ただ、2013年度の文科省の調査によると、高校の英語教員のうち、同省が求める英検準1級程度以上の資格がある人は52.7%。英語力向上に重要な教員の指導力が、今後の課題になっています。

 

早く日本の英語教育が「使える英語」を身につけられる場になって欲しいと切に思います。